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保険は本来掛け捨て商品
保険の本来の仕組みってご存知ですか?
「保険料を払っておけば、もしもの時に保険金がもらえる仕組みでは?」と答えて頂けるかもしれません。
では、さらに質問です。
払っている保険料はどの様に使われているのかご存知ですか?
さて、この辺から怪しくなってくるとは思うんですが保険の仕組みは『相互付与』で成り立っています。
月々1万円の保険料を1,000人の人が支払うとします。
そしてその1,000人の内の1人が亡くなると、皆から集めた1万円×1,000人=1,000万円がその亡くなった人に支払われます。
「皆で少しずつお金を出し合い、その中で困った人が現れた時に全額その人にあげよう。
もしも自分が困った事になった時に自分ももらえるのだから」
と、これが保険の仕組みなのです。
まるで三銃士の合言葉のようですね。
「1人は皆のために。皆は1人のために!」
まさにこんなお互いを助け合おうという精神の元に生まれたのが『保険』という仕組みなのです。
難しい言葉では「相互付与(そうごふよ)」と呼んだりします。
この仕組みを頭に入れて考えてみると、保険は本来「掛け捨て」になる事がわかります。
毎月払う1万円の保険料は、誰かが亡くなった時にその誰かがが1,000万円を受け取って消えてしまっているのです。
毎月積み立てて残っていく訳ではなく、毎月他の誰かが皆の保険料をまとめて受け取っているのです。
万が一自分が亡くなった時に自分がもらえるけれども、
基本的には同じ保険に入っている他の誰かにプレゼントしているのが毎月の保険料なのです。
あれれ、何か気になりますね?
「じゃあ、掛け捨てじゃなく満期にお金のもらえる保険の仕組みはどうなっているの?」と。
答えは簡単です。
誰かが亡くなった時に支払う保険料とは別に、積み立て用の保険料を集めているのです。
亡くなる人のための保険料が1万円で、それとは別に満期用に積み立てるお金が3,000円とかでしょうか。
普段もし13,000円の保険料を支払っていたとすると
「13,000円も支払っているのだから、10年後の満期には100万円位は貯まるんじゃないのー♪」なんて皮算用している人は要注意です。
あなたの支払っている保険料13,000円のうち、積み立て分はわずかに3,000円でしかないのです。
年間36,000円しか貯まりません。
そんなもの10年間積み立てても36万円にしかならないのです。
本来掛け捨ての商品である保険に積み立て分を支払い満期の時に受け取る。
一見、もっともそうに聞こえる話ですが落とし穴があります。
満期になった時に受け取ると積み立て分全額、プラス入っていた期間保険会社が運用した中での利益を上乗せして支払ってくれます。
しかし、これがもし途中解約しようものならとんでもない手数料を取られますし、
返って来る金額も積み立て分以下になったりすることもあるのです。
生きていく中では急な出費を強いられることもあります。
加入している保険を小さくしたり、解約したりしなければいけないこともあるかもしれません。
せっかく受け取れる満期の額が減ってしまいますねー。得策ではありません。
では、どうしておけば良いのでしょうか?
「保険は掛け捨てに加入し、保険で積み立てようとしていた分の金額を自分で貯金すれば良いのです。」
そうすれば急な出費の時に、それまで貯金していたお金を使えば良いでしょう。
貯金していたお金は消えますが保険まで解約しなければいけない状況は避けることができます。
必要最低限の掛け捨ての保険に入り、積み立て分は自分で貯金する。
「毎月保険料の様に決まった額を勝手に引き落としてくれでもしない限りは、自分でなんて貯金できない!」
という方は給与天引きの『財形貯蓄』を始めると良いでしょう。
財形貯蓄はサラリーマンなら大抵の会社でその制度があります。
給与振込みと同時に決めた額を自動で財形貯蓄として貯金に回してくれます。
さらにこの貯金は500万円までは利子に掛かる20%の税金が免除される特典も付いています。
ポイント:保険は掛け捨てに入るのが基本!お金を増やすのは別の金融商品で!