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住宅ローンの種類はコレ
●住宅ローンの分類
前回の記事「住宅ローン基本のツボ」
の住宅ローンの種類をおさらいしてみましょう。
日本の住宅ローンには大きく分けて
- 銀行のローン
- フラット35
- 財形住宅融資
の3つがあります。
銀行のローンはそれぞれの銀行により金利が違ったりキャンペーン金利という名称で金利の割引を行っており、 銀行各行がマイホームを建てる人達の奪い合いの競争をしています。住宅ローンの主戦場です。
フラット35は住宅金融公庫が民営化されたのに伴って発足した 「住宅金融支援機構」 と銀行がタッグを組んで取り扱っている35年間金利固定で借りられるローンです。 以前は住宅金融公庫が全額お金を貸していたために、 払えなくなったローンのリスクを国が負うことになり税金が投入されるという最悪のシナリオがありました。これを避けるために、 このローンの返済が滞るリスクを国、銀行、投資家の三者に分散し、 住宅ローンを証券化したものです。 仕組みは米国で話題のサブプライムローンと同じ形態です。日本のフラット35の方が貸し出し条件が厳しく、 金利も固定であるためサブプライムローンの様に社会問題になることはありません。
財形住宅融資は会社で財形貯蓄を行っている人だけが利用できる住宅ローンです。5年間金利固定ですが、 6年目以降は変動金利になるためリスクの高い住宅ローンです。
それではそれぞれの特色を詳しく見ていきましょう!
●銀行ローン
銀行で利用できる住宅ローンには次の様な種類があります。
- 変動金利
- 固定金利
- 固定金利期間選択型
変動金利タイプは、日々変動する金利のうち半年に1度ずつその時の金利が適用され返済する利息が変動するタイプです。 でも変動するのは毎月返しているお金の内の「元金と利息の割合」 が変わるだけで、返済額は5年間は変わりません。5年後に金利が上昇していると返済額が増え、金利が下がっていると返済額が減ります。金利が下がり続けていく「バブル崩壊の頃」には狙い目のローンでしたが、金利が底値圏にある2008年現在は、 金利が上昇していくリスクが非常に高いのでオススメできないタイプです。
固定金利タイプは返済期間全体を通して一定の金利でお金を借りられるために、 返済額が借りた時点で決定され返済計画が立てやすく、将来の見通しも立てやすいタイプです。ただし全期間を通して一定の金利とするために、 他の住宅ローンに比べて一番金利が高く設定されています。 今後金利が上がっていく局面に突入し、再びバブル景気の様な好景気が来て金利がドンドン上昇していっても、 低金利の2008年現在に固定金利で借りていれば金利の上昇の影響を全く受けずに低金利の恩恵を受けられるタイプです。
固定金利期間選択型タイプが現在銀行やマンション販売会社が熱心に勧めてくる住宅ローンです。
これは返済期間の内、3年や5年の間固定金利でお金を借り、
それ以降は再度一定期間固定金利か又は変動金利を選べるタイプです。
しかも各銀行ごとのキャンペーン金利(要は期間限定割引)
が適用され最初のうちの返済額を抑える事が出来るタイプです。
でも気を付けなければいけないのは、固定金利期間が明けた後には『必ず金利が上がる』という事です。
よくマンション販売会社に勧められる3年固定タイプは最初の3年間はキャンペーン金利により1%台の金利のため返済額が少ないですが、
4年目以降は例え市況の金利が借りた時と同じ金利であってもキャンペーン割引が切れるために金利が上がるのです。固定期間明けの返済額が確実に上がるタイプなので、3年や5年の短期間のタイプは絶対に契約してはいけません。
最低でも10年固定以上のタイプを選びましょう。
●フラット35
「フラット35って名前は良く聞くけど何なんだろう?
どこの銀行でも取り扱っているみたいだけど?」というアナタの疑問にお答えします!
『フラット35とは、住宅金融公庫の廃止に伴い生まれた金融商品で、国・銀行・
投資家がそれぞれリスクを負って住宅ローンを証券化し、全期間固定(15年から35年間)の低金利で借りられる住宅ローン』
の事です。
普通の銀行の全期間固定の住宅ローンよりも金利が低いのも特徴です。
住宅建築費やマンション購入費の80%までを借りることが可能です。繰り上げ返済手数料が無料だったり、保証料も無料だったりと、かなりオススメの住宅ローンです。
頭金を2割入れ、残りの8割をフラット35で借りるというのが理想のパターンの1つです。
もし頭金をそこまで用意出来ない人は、フラット35で8割を借りて残りの2割を銀行の住宅ローンで借りたりするのがオススメです。
●財形住宅融資
会社の財形貯蓄を行っている人で、その中でも住宅財形に入っていて、
その貯金額が50万円以上の時に、預けている金額の最大10倍までの借り入れが出来る住宅ローンです。
最初の5年間が固定金利で、6年目以降は変動金利に切り替わるのが特徴です。
変動金利は今後金利が上がるリスクのある2008年現在はオススメできないローンなので、
財形住宅融資でローンを組む場合はなるべく少ない金額で借りるようにしましょう。
決して財形住宅融資だけで全額を借りる住宅ローンを組んではいけません。注意しましょう。